子どもの起立性調節障害① 発覚までの1年間

最近、増えている子どもの「起立性調節障害」。小学生から高校生までの思春期に多い病気らしく、近年増加傾向にあるようです。実際のところ、増加傾向にあると言いましたが、昔はただただ怠けているだけだと思われていた態度が実は病気の症状だったのだ、ということなんだろうと思っています。
私の娘が、起立性調節障害と診断されるまでの1年間について、親も子どももどうしてできないの…?と悩みつづけた経験をお伝えしたいと思います。

ただダラダラしているだけ?

朝、いつもの時間に起きてくるのですが、ソファーに横になったまま動かない。
「早く支度をしなさい!いつまでダラダラしてるの?!」
毎日、毎朝、叫ぶ。

娘は小学4年生。
モタモタしているからといって、手取り足取り着替えさせないといけないような年齢はとっくに過ぎている。
制服は、自分でソファの横まで持ってきている。
それでもソファに横たわったまま動く気配がない娘。
そうは言っても、刻々と登校時間が近づいてきて、私だけが焦る。
ため息と共に、無理やりパジャマを脱がせて、制服を手渡す。
そこまでされるとさすがの娘も、ゆったりとした動作ながら着替えだす。

「もうちょっと早く着替えなさいよ!時間がないよ!」

急かしても動きの遅い娘にイライラが募っていく毎日。
イライラが少しずつチリのように積もっていくそんな朝。
低学年までは朝に強く、なかなか起きられない私を起こしてくれるくらいだったのに…。
いつからこんなに朝に弱くなってしまったんだったかな。

頻発する頭痛で脳外科へ

4年生の夏くらいから、よく「頭が痛い」と言うようになりました。
この年は酷暑といわれるほど気温も高く、汗だくで登下校やスポーツをする中で、軽い熱中症みたいなものなのかな?と思い、塩分補充のタブレットと水分を取らせて、様子をみることが多くありました。学校や習い事の最中に頭が痛くなり気分が悪くなってしまい、早退することも多く、今、思えばこれも起立性調節障害の症状の一つだったのかもしれません。

娘に一度、病院で検査してみないかと何度か提案していたのですが、怖がりな娘のこと。
どんな検査?注射?入院する?と未知の恐怖からずっと拒否されていました。

しかし、あまりに頭痛が頻発するので、娘自身も母親である私もだんだんと不安が大きくなり、私からの何度目かの提案で、病院で検査することにようやく首を縦に振ったのです。

実は娘が幼稚園にも通っていないような幼い頃、遊んでいる時に頭から窓ガラスにぶつかり10針ほど縫ったことがあります。
その頃、私は次女を妊娠中だったのもあり、検査室に一緒にはいることができず、大ケガでパニックになって泣いて暴れる2歳児一人でMRIの検査に耐えられないだろうとのお医者さんの判断で、簡単なレントゲンだけの検査で終わっていたのです。

あまりに頻発する頭痛に心配になった私は、幼少期のケガが原因ではないかと近くの脳外科を受診しました。そして、MRI検査をすることになりました。
しかし、その検査の結果、特にケガの後遺症がないだけでなく、ケガ以外の頭痛の原因も見当たらないという診断でした。

吐き気からの嘔吐。もしかして、ただ事じゃない?

MRIの検査結果に安堵したものの、結局頭痛の原因は分からず。
お医者さんからは、片頭痛だろうとの診断でした。
異常はないが、片頭痛があるようなので鎮痛薬を持たせるための学校にも許可を得て、鎮痛薬を持って通学するなどといった対症療法で様子を見ていました。
頭痛が起きると鎮痛薬を飲んだり、休息を取ったりといった対応をしながら、体調がなんとなく不安定なまま、季節はすぎて娘は5年生に進級しました。
5年生に進級してしばらくたったある日、

「最近お腹が痛いけど、トイレにいっても何もないし、吐きそうな感じがする」

というのです。5年生の女子ということで、もしかしたら生理が始まる前兆かもしれないな、と思い、サニタリーショーツの用意をしたりと親としてできる準備を始めました。
しかし、その数日後、「頭も痛いし、お腹も痛い。なんかふわふわした感じがする…」といって寝込んだかと思ったら、猛烈な吐き気に襲われたようで、トイレに駆け込みました。気持ち悪いだけなのかな?と思いつつ、トイレに様子を見に行くと、実際に嘔吐しており、とても辛そうな様子でした。

さすがにただ事ではないと思い、病院に行こうかと聞いても
「動きたくない。寝ておきたい」と言うので、その日は休息を取らせました。
次の日、病院に行き、今までの経緯を伝えました。
すると、先生は血圧を測り始めました。受診したのは、夕方だったのですが、
「う~ん。血圧が低いね」
血液検査の結果はまだでしたが、
「今までの症状とこの時間でこの血圧の低さから診ると起立性調節障害だろうね」と言われました。

起立性調節障害とは、自律神経の調節がうまくできず、めまいや立ちくらみ、低血圧から来る朝の不調など、様々な症状がでる病気です。
娘の言っていた頭痛や吐き気、ふわふわするといった症状は、すべて起立性調節障害から来たものだったのです。
このとき、なんでもありませんよ、と言われるより、病気だと言われたことにより、猛烈にホッとしたことを覚えています。
「あぁ、病気だったんだ。この子は怠けていたわけではないんだ。この子は精一杯頑張っていたんだ。」
そう思ったのです。
決して病気を喜んだわけではないのですが、診断がついたことで、これで怒る必要がなくなったんだ、寄り添って大丈夫なんだと安堵したのです。

もし、今、子どもが怠けているように感じ、自分を責めている親御さんがいたなら、医師に相談してみてください。もしかしたら隠れているものがあるかもしれません。

次回は、起立性調節障害と診断されてからの生活などをお伝えできればと思います(子どもの起立性調節障害② 子どものジレンマと親の葛藤)。

ライター:MYRIAD

この記事を書いた人

ツキとナミ運営事務局

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