海外ではどうなの?

7月 7. 2021

包括的性教育から見た「新しい家族」について考えてみましょう!

ユネスコが発表している「包括的性教育」を元にして、「新しい性教育」をお伝えしております。

日本ではあまり「家族」について語られることはないのですが「包括的性教育」では5歳から8歳くらいのお子様に、「家族とは何か?」「親になるとはどういうことか?」を教えることが推奨されており、自分自身がおとなになった時の「自己決定権」を身につける教育が考えられています。自己決定権とは、自分に関わることを自分で決めていく、自分の人生の主人公は自分である、ということです。

日本でも女性の社会進出が進み、また、夫婦やパートナーの形も多様化してきました。

その観点から、今回は「包括的性教育」がどうして必要なのか、お伝えします。

*「多様な家族の形態」が認められつつあり、その意味からも包括的性教育が必要となります

少子高齢化が進む日本では労働人口が減少しており、女性の社会進出が急速に求められています。女性が経済力をもち、生きる力を身につけてきたこともあり、夫婦や家族という形に多様性がでてきました。例えば、シングルファーザー・マザー、パートナー、などです。また、現在の日本においては、実は「夫婦と子供」世帯は全体の約3割しかおらず、「単身世帯」や「単身の親とその子供」の家庭が大きく増えてきています。

お子様が「うちの家族はみんなと違う」と思わなくて済むように「色々な家族の形があるのだよ」ということを伝えましょう。

*お子様の前で夫婦喧嘩をすることは「虐待」となる可能性があります

昔の日本では女性が仕事を持ちづらく、女性が結婚することは「生きていく」ためには必要な方法でした。

そうなってしまうと、暴力を振るう旦那さんやアルコール依存症の旦那さんと結婚してしまった場合でも、その奥さんとお子様は旦那さんから逃げることができずに、苦労をして生活してきた方がいらっしゃいます。

一方で、最近は少しずつですが「虐待」への認知も広まりつつあります。

実は「夫婦喧嘩を子供の前で見せること」は、虐待の一つにになりうるのです。

夫婦不仲の環境で育つお子様は、とても大きなストレスを抱えてしまいます。場合によっては「離婚」という形態をとった方が、お子様へのストレスが軽減する、ということすらあります。

この際に、お子様が「ご両親の意志」を尊重することができるように「包括的性教育」の内容は、しっかりと作られています。

また「子供のためには夫婦二人が揃っていないと」と思われる親御さんも多いようですが、お子様にとって一番大切なのは「心から安らげる家庭」です。

夫婦ふたりが揃っていても、毎日険悪なムードで、喧嘩ばかりしている環境は安らげる場所でしょうか?

お子様にとっては「家庭」が「最もストレスを抱える環境」となってしまい、心に大きな傷を負ってしまいます。今は、このような精神的・心理的なストレスや負担を与えることも「子どもへの虐待」に入るようになっています。他にも、子どもの目の前で両親がケンカをしたり、大声でどなるようなことも虐待とされています(心理的虐待)。

これらの心理的虐待から「子供を守る」という観点から「離婚」という形を取るカップルもいらっしゃいます。

*女性の社会進出が進んでいる国では、必然的に離婚するカップルは増えます

筆者は子供時代をアメリカで過ごし、海外にも友人がたくさんいますが、西洋など「女性の社会進出」が早くから進んでいる国の離婚率は「2組に1組」近くまで上がります。

現在の日本では約「3組に1組」です。

以前の日本でしたら、女性が経済的に自立することがなかなか難しく、女性は暴力や暴言を振るわれても「とにかく我慢する」しかありませんでした。

元々、日本では「離婚=悪いもの」と捉えられる傾向がありますが、暴力を振るわれても離婚できないほうが、よっぽど不健全であります。

早くから女性の社会進出が進んでいる国では、シングルマザーへの支援も手厚く、また、海外では「養子」などの文化もあり、ものすごく多様な家族の種類が認められています。

日本でも、今後、このような流れができていくのは自然の流れですので、そのような観点からも「包括的性教育」が必須であると言えるのではないでしょうか?

*お子様が「将来どのような人生を生きたいか」を決定していくために「多様な家族観」を教えることも必要です!

現在では少しずつLGBTQへの理解も進んでいますが、日本ではまだ「同性婚」が認められていません。このような観点からすると、日本の「家族観」は少し古いと言えるかもしれません。

ちなみに、アメリカでは2015年には全ての州の法律で「同性婚」が認められており、西洋諸国だけではなく、アジア圏では、日本のお隣・台湾でも「同性婚」は認められており、世界中を見れば30カ国程度で「同性婚」が認められています。

元々、欧米社会は「個人主義」であり「家族であっても個人」だという認識が強く、日本と単純に比較することは難しい部分もあります。

日本も、高度経済成長期を終え、「多様化」の自体へと突入している現在では、「こうあるべき」が少しずつ少なくなってきており、その代わりに必要になってくるのが「自己決定権」です。

「自己決定権」をしっかり持つためには「多様な価値観があることを知ること」と「自己肯定感が高いこと」が必須となってきます。

そのような意味からも「包括的性教育」はとても重要なものになってきています。

以上、簡単にですが「家族の観点から見た包括的性教育の重要性」をお伝えさせていただきました。

元々、日本では「周りに合わせること」が求められてきた経緯がありますが、現在では「多様性」の時代へと突入しています。

1人1人が自分に自信を持ち「人は人、自分は自分」「みんな違って、みんないい」を尊重でいきるような社会が理想的です。

できることは少しずつ、ですが、時代の流れは確実に変わってきております。

お互いに個性を認め合い、一人でも「生きづらい」人がいなくなるように、まずは大人が「自分で自分に自信を持ち」「自分のことは自分で決める」ようになっていくことが目標になります。

一人ひとりが「ありのままの自分」を大切にし、かけがえのない、一度きりの人生をしっかりと楽しめることを、願っております。

参考書籍:「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」

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ツキとナミ 運営事務局
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