生理

5月 18. 2021 生理

柴田医師が教える!
なかなか聞けないデリケートゾーンの悩み
~かゆみの原因と治療について~

たくさんの女性がデリケートゾーン(おまたや腟の入り口)の悩みを持っています。
皮膚のかゆみや黒ずみ、おりものの量やニオイ、腟の乾燥などが、多い悩みです。
デリケートゾーンの症状は、恥ずかしくて、なかなか相談できないことが多いですね。

今回は、とくに多いデリケートゾーンの「かゆみ」について、原因と治療について紹介していきます。

●かゆみの原因と治療

デリケートゾーンのかゆみの原因で多いのが、皮膚の炎症、カンジダ腟炎、細菌性腟症です。

①皮膚の炎症

<説明> 
腟やおりものには問題がなく、デリケートゾーンの皮膚にかゆみがあるときに、原因として考えられるのが炎症です。下着やスボンがキツくて擦れて(すれて)しまったり、制汗剤/香水/化粧品がお肌に合わなかったりすると、皮膚にかゆみがでてきます。また、生理中にナプキンを長時間つけていて、デリケートゾーンが蒸れて(むれて)しまったり、石けんやビデで皮膚や腟の中を洗いすぎることも原因となります。

<治療について>
もし新しい化粧品や下着を使い始めた直後に肌にかゆみや赤みが出てきたら、それが原因になっている可能性があるので、使うのを中止しましょう。デリケートゾーンの肌に赤みやかゆみがあるときは、通気性のよい下着(コットンや麻)やズボン/スカートがおすすめです。血やおりものでぬれたナプキンは、なるべくこまめに変えてください。おりものが少ないときは薄い「おりものシート」がおすすめです。石けんやビデを使いすぎると、肌や腟を守っている常在菌までやっつけてしまい逆効果です。弱酸性やデリケートゾーン専用のソープで優しくこすらずに皮膚を洗ってください。生理前後は皮膚が荒れやすいので、毛をそったり抜いたりするのは、なるべく控えてくださいね。これらを試して1~2日過ぎても症状が良くならないときは、産婦人科でお薬を処方しますので、受診してください。

②カンジダ腟炎

<説明>
白いおりものが急に増えて、腟のなかや入り口が赤くなりかゆみを感じているときはカンジダ腟炎の可能性があります。カンジダは、腟の中の常在菌(腟のなかにいつもいる菌)であり、悪い菌ではありません。女性の多くが持っている菌になります。抗生剤を飲んだり、風邪を引いたりすると、カンジダが急に増えて、おりものや痒みの原因となります。妊娠中や糖尿病の方も、カンジダ腟炎になりやすいです。デリケートゾーンが蒸れて(むれて)いると、カンジダが増えやすいので、ナプキンの長時間使用なども原因となります。

<治療について>
カンジダには大きく3種類の薬があります。①軟膏(ぬり薬)、②腟剤(腟のなかにいれる薬)、③内服(口から飲む薬)の3つです。それぞれ、症状や重症度に合わせて薬を使い分けているので、産婦人科の先生と相談してください。カンジダは繰り返すことも多く、再発した場合はご自分で薬局でお薬を購入して使っていただくこともできます。カンジダ腟炎のときは、おりものが増えて皮膚が荒れやすいので、ナプキンをこまめに変えることも大切です。

③細菌性腟症

<説明>
おりもののニオイが急に臭く(くさく)なったり、デリケートゾーンに魚のようなニオイが出てきたときは、細菌性腟症の可能性があります。これも、多くの女性が経験する病気です。
腟の中に皮膚や腟の粘膜を守る常在菌として乳酸菌がいて、腟のなかを酸性に保つ役割をしています。この乳酸菌が少なくなってしまうと、腟のなかで雑菌が増えて、おりものが増えたり、臭くなってしまうのです。乳酸菌が減ってしまう原因としては、石けんやソープの使いすぎ、ビデやシャワーで腟の中を洗いすぎるなどがあります。また、細菌性腟症は性感染症ではありませんが、性行為がきっかけで起こることがあります。

<治療について>
産婦人科では、内服や腟剤の抗生剤をつかって細菌性腟症の原因となる雑菌を治療します。
性行為がキッカケで、おりものやかゆみが出てきている場合は性感染症が原因のこともあるので、クラミジアや淋菌などの検査をすることもあります。

●まとめ

デリケートゾーンで多い「かゆみ」の悩み。実は、多くの女性が経験しています。
恥ずかしいと感じるかもしれませんが、産婦人科は専門家なので、まったく気にしません。
困ったり悩んだら、いつでも産婦人科へ相談してください。

淀川キリスト教病院 産婦人科 柴田綾子

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ツキとナミ 運営事務局
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