性の悩み

5月 21. 2021 生理

柴田医師が教える!
なかなか聞けないデリケートゾーンの悩み②
~おりものの異常と治療について~

たくさんの女性がデリケートゾーン(おまたや腟の入り口)の悩みを持っています。
皮膚のかゆみや黒ずみ、おりものの量やニオイ、腟の乾燥などが、多い悩みです。
デリケートゾーンの症状は、恥ずかしくて、なかなか相談できないことが多いですね。
第1回目は、デリケートゾーンのかゆみの原因と治療について説明をしました。

(第1回:柴田医師が教える!なかなか聞けないデリケートゾーンの悩み~かゆみの原因と治療について~)

今回は、おりものの異常の原因と治療について紹介していきます。

<<おりものの異常の種類>>

おりものの異常は、次の3つに大きく分けられます。

①おりものの量が増えた
②おりもののニオイがくさい
③おりものがかゆい

このようなときは、腟のなかで感染や炎症がおこっている可能性があります。
クラミジアや淋菌などの性感染症にかかっていたり、カンジダが異常に増えていたり、細菌性腟症(腟の中の良い菌である乳酸菌が減ってバランスが崩れている状態)になっていることがあります。このような症状が続くときの対応について、次から説明していきます。

1.おりものの量が増えた

①黄色のおりものや泡状のおりものが増えた
セックスでうつる性感染症であるクラミジア、淋菌、トリコモナスなどに感染すると、おりものの量が増えたり、腟のニオイがくさくなることがあります(感染しても全く症状が出ないこともあります)。
クラミジアや淋菌では、黄色のおりものが増え、トリコモナスでは泡状のおりものが出たりします。新しくできた彼氏・彼女とのセックスのあとから症状がでてきたり、コンドームをつけずにセックスをした場合は、性感染症の可能性があるため、産婦人科へ受診して検査を相談してください。感染していたとしても抗生剤の内服薬や腟剤を使えば治療ができ、症状もなおります。

②白いおりものが増えた
カッテージチーズのような白いおりものが急に増えた場合、カンジダが腟の中で増えている可能性があります。カンジダは性感染症ではなく、女性であれば誰もが持っている真菌です。
風邪をひいたり、抗生剤をつかったり、体調が悪く免疫が下がっているときは、腟の中のカンジダが増えやすくなります。カンジダが増えた場合は、薬局や産婦人科で薬を購入し治療をします。カンジダの薬には飲み薬、塗り薬、腟剤があり、症状によって使い分けることができます。

2.おりもののニオイがくさい

①生理のあと 
生理中や生理のあとは、生理用品等によるムレが原因で腟のニオイがくさくなることがあります。このようなときは、こまめに生理用品を交換し、皮膚についているおりものを拭き取って、通気性のよい下着や服をつけることで数日で改善します。デリケートゾーンは、あまりゴシゴシこすると皮膚が荒れてしまうので、ぬるま湯でやさしく洗い流すようにしましょう。

②魚のような生ぐさいニオイ
生くさいニオイがするときは、細菌性腟症の場合があります。
細菌性腟症は、腟の中の良い菌である乳酸菌が減って、悪い菌が増えてしまっている状態です。抗生剤を飲んだり、腟の中を石鹸やソープで洗いすぎたりすると細菌性腟症になりやすくなります。性感染症ではないので相手にうつることはありませんが、ニオイがきつい場合は産婦人科で薬(飲み薬や腟剤)を処方してもらい治療するとニオイも改善します。

3.おりものがかゆい

①デリケートゾーンの肌がかゆい
外側のお肌がかゆい場合は、ナプキンや下着、腟洗浄剤やデリケートゾーンに使っている石鹸やソープが体に合っていない可能性があります。コットンなどの肌に優しい下着やナプキンに変え、デリケートゾーンには弱酸性の優しいソープを使用しましょう。デリケートゾーンは肌が敏感な部分なので、ゴシゴシこすらずにぬるま湯で優しく洗い流すようにしてください。症状が治らないときは、産婦人科で炎症をおさえる塗り薬などを処方します。

②腟の中がかゆい
腟の中がかゆい場合、性感染症、カンジダ、細菌性腟症などが悪さをしていることがあります。セックスの直後にかゆみが出てきた場合は、コンドームが体に合わなかった可能性もあります。ぬるま湯で腟内を優しく洗い流してみて、それでも症状が治らない場合は、産婦人科で相談してください。腟内を洗浄するビデや洗浄液は、使いすぎると症状が悪化することがあるので使わないようにしましょう。腟の中のかゆみが続く場合は、産婦人科で検査をしたり症状をおさえる薬を処方できます。

ここでご紹介したものは、女性によくある症状や病気で、恥ずかしいものではありません。
デリケートゾーンやおりものの悩みは恥ずかしくて人に相談しにくいと思いますが、産婦人科では、そのような悩みの検査・治療ができるように準備しています。
デリケートゾーンの症状で困っていたら、思いきって産婦人科を受診してみてください。

*今回は頻度の多い病気を中心に説明しているため、全部の病気を説明できていません。同じ症状でも、ほかの病気が隠れていることもあるため、症状がつづくときは産婦人科へご相談ください。

淀川キリスト教病院 産婦人科 柴田綾子

お気に入り 3
  • SHARE

WRITER PROFILE

ツキとナミ 運営事務局
記事一覧へ