「世界の女性や子どもが置かれている状況を知る」
パート1 ~世界の課題や現状を知ることから始まる〜
世界には、様々な課題が山積みとなっています。気候変動、貧困、紛争、児童労働、児童婚など挙げればきりがありません。2015年に国連で採択され、国際社会で2030年までに達成しようとSDGsとして17の目標が掲げられました。SDGsとは、「持続可能な開発目標」のことです。人類が安定して暮らし続けられるように、世界の様々な問題を整理し、解決に向けて目標を掲げてやっていこうというものです。
*SDGs:Sustainable Development Goals
女性や子どもに関する課題
SDGsの中でも、女性や子どもに関することを取り上げ、彼らにどのような影響をもたらしているのかをいくつかの記事で紹介したいと思います。主に「女性性器切除」「男子選好(注)」「児童婚」「性的な搾取・売り買い」「教育の不平等」「社会参加」「リプロダクティブヘルスライツ」「ヘルスケアの偏り」などが挙げられるでしょう。
注:男子選好・・・生まれてくる子供を性別で選び、男子であれば出産し女子であれば人工妊娠中絶したり育児放棄したりすること
これらは、ジェンダー問題、宗教・慣習の問題、貧困などのくくりで語られることですが、実際に世界の何人が、どのように被害を受けているのか見えづらいことでもあります。可能な限り具体的な数字を出して、全く別の世界を起こっているのではないことを実感してもらえたらと思います。生まれた国や住むエリアによって、女性や子どもは様々な幸せでない境遇に置かれています。
上記に挙げた問題は、一つひとつが独立したものではなく、続いていることが多いものです。さらに、複数の課題を持っていることも少なくありません。例えば、女性性器切除をされた少女が感染症となる可能性、教育の不平等を受けて小学校を卒業できないこと、10代前半で児童婚をさせられ、リプロダクティブヘルス/ライツ(注)のもとで自分の性に関する決定権がないこともあるでし
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