コミュニケーション
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子どもに「LGBT」をどう伝える?【前編】
最近「LGBT(いわゆる性的マイノリティ)」や「性の多様性」について、ニュースやドラマ等を通して知る機会も増えてきたのではないでしょうか。子どもが成長していく時には、その子自身の性のあり方はもちろん、他人も尊重することについて、LGBTに関する正しい知識と共に伝えていきたいものですよね。今回は子どもに「LGBT」について伝える方法について、一般社団法人にじーず代表の遠藤まめたさんにお聞きしました。後編では、子どもに話し始めるきっかけについて考えます。 遠藤まめた 1987年埼玉県生まれ。一般社団法人にじーず代表。トランスジェンダー当事者としての自らの体験をきっかけにLGBTの子ども・若者支援に関わる。近著に「教師だから知っておきたいLGBT入門 ―すべての子どもたちの味方になるために」(ほんの森出版)。 多様な性のあり方とは ーーまず、LGBTについて、子どもにどう説明したらいいでしょうか? 人間の性のあり方は4つの要素の組み合わせによって作られています。
もっと読む12月 9. 2022#コミュニケーション -
男の子の子育て!ジェンダー平等の意識を育むには?
世界146ヵ国中116位。日本のジェンダーギャップ(男女格差)は「先進国の中で最低レベル」「アジアの中でも順位が低い」ということが、世界経済フォーラムが発表した「ジェンダー・ギャップ指数2022」から見て取れます。 「わが子が大きくなる頃には、男女の格差が改善していてほしい」と思う方は少なくないと思います。男女の格差を生み出す(また、許容する)社会環境は、ひとりひとりの心がけ次第でいい方向に変えていけるはずです。男女の格差に敏感で、そういうものにNOと言えるようにわが子を育てるにはどうすればいいのでしょうか?文筆家の清田隆之さんに聞きました。 監修・話題提供 清田隆之 文筆業、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。「恋愛とジェンダー」をテーマに様々な媒体で執筆。著書に『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)『自慢話でも武勇伝でもない「一般男性」の話から見えた生きづらさと男らしさのこと』(扶桑社)など。新刊『どうして男はそうなんだろうか会議――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと』(澁谷知美さんとの共編著/筑摩書房)が発売中。Twitter→@momoyama_radio 編集部から「ジェンダー」とは、文化的・社会的な性差を指します。社会の中で取り決められた「男性・女性とはこういうもの」と期待される役割分担意識や差異を言います。例えば、「男性は家庭の外で働いてお金を稼いで家族を養うもの�
もっと読む12月 2. 2022#コミュニケーション -
SNS時代に男性が抱える生きづらさとは?
これまで、可視化されることや、気に留められることがほとんどなかった「男性の生きづらさ」。SNSでも男女間の不平等や格差の話題において、「女性のほうが不利な立場に置かれているのだから、男性の生きづらさなんてないでしょう」という見方もありますが、男性が自らの生きづらさに向き合うことで、男女の不平等や格差の解決への一歩になるのではないかという考えもあるようです。文筆家の清田隆之さんに伺いました。 監修・話題提供 清田隆之 文筆業、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。「恋愛とジェンダー」をテーマに様々な媒体で執筆。著書に『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)『自慢話でも武勇伝でもない「一般男性」の話から見えた生きづらさと男らしさのこと』(扶桑社)など。新刊『どうして男はそうなんだろうか会議――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと』(澁谷知美さんとの共編著/筑摩書房)が発売中。Twitter→@momoyama_radio 昔からあった問題がSNSにより注目されやすくなってきた ――男性が女性に対して差別的なことを言って炎上したり問題になったりすることが少なくないように思うのですが、最近の事例や傾向などはあるでしょうか? 昨�
もっと読む11月 28. 2022#コミュニケーション -
読むからだケア:大人の女性へのおすすめ書籍
子育てや仕事で自分のケアが二の次になってしまったり、月経トラブルや更年期など年齢と共に体調の変化を迎える大人の女性は、心身の調子が優れずにモヤモヤすることもあるのではないでしょうか。 今回は、そんな不調に悩む大人の女性が学びたい、読書の秋におすすめの書籍を4冊紹介します。 『医者が教える 女体大全――オトナ女子の不調に効く! 自分のカラダの「取扱説明書」』宋美玄(ダイヤモンド社) https://www.amazon.co.jp/gp/product/447811093X/ref=ewc_pr_img_2?smid=AN1VRQENFRJN5&psc=1 産婦人科医としてクリニックを開業している宋美玄さんが、働くオトナ女子からよく投げかけられる質問について、医学的に正しい解決策を伝える本です。「生理痛にはあたためるのが一番」「恋愛してないと女性ホルモンが枯渇する」「仕事をしすぎると"オス化"する」… 生理、ホルモン、子宮、妊活など、女性の健康や美容にまつわるメディアの情報には、医学的に正しくないものもあふれています。それを信じて実践し、痛みや不調が治まらないどころか、知らず知らずのうちに病気を悪化させてしまう女性も少なくありません。 女性の身体は、誰のものでもなく、女性自身のもの。すべてにおいて、選択するのは自分、守るのも自分です。何が間違いで何が正しいのか、どうすれば不調や心配事が解決するのか。「女性の身体についていまの医学のわかっているほんとうのこと」だけをベースにした本書を、自分の身体について自分自身で判断するための「自分のカラダの取扱説明書」にしてみてくださいね。 『ふりまわされない!更年期――母と娘のための「女性ホルモン」対策BOOK』永田京子(旬報社)
もっと読む10月 29. 2022#コミュニケーション -
子どもの閲覧履歴にアダルトサイトを発見!どうする?
小学生の子どもにタブレットを貸していたら、インターネットの検索・閲覧履歴にアダルトサイトを発見しました。正直ショックで見てほしくないという気持ちと、どこまで子どものプライベートに踏み込んで伝えるべきか、悩んでいます。(30代女性・小4の子どもの母) 「子どもがパソコンやタブレット、スマホでアダルトコンテンツを見ていた!どうしよう!」親世代が子どもだった時代には無かったお悩みです。デジタルネイティブ世代の子どもと、「ネットに溢れる性情報との付き合い方」についてどう話せばいいか、性教育コンテンツ制作ユニット・アクロストンさんにお聞きしました。 監修・話題提供 アクロストン 妻・夫である2人の医師による性教育コンテンツ制作ユニット。楽しく性について学べる授業やワークショップを日本各地で開催。家庭ではじめられる性教育のヒントや性に関する社会問題についてなどをSNSで発信している。 著書:10歳からのカラダ・性・ココロのいろいろブック(ほるぷ出版)、3から9歳ではじめるアクロストン式 「赤ちゃんってどうやってできるの?」、いま、子どもに伝えたい性のQ&A(主婦の友社)など 「閲覧履歴は親も見る」とルール化することが大事
もっと読む8月 9. 2022#コミュニケーション -
幼い頃からの性教育、何から始めたらいい?
家庭で子どもに性教育をする際、何から始めればいい?どうすればいい?と悩む方も多いはず。幼い頃から家庭でできる性教育ってどんなことでしょうか?と、性教育コンテンツ制作ユニット・アクロストンさんに聞いてみました。「性教育って特別な知識が必要なんでしょ?難しそう!」と諦める前に、ぜひお読みください。 監修・話題提供 アクロストン妻・夫である2人の医師による性教育コンテンツ制作ユニット。楽しく性について学べる授業やワークショップを日本各地で開催。家庭ではじめられる性教育のヒントや性に関する社会問題についてなどをSNSで発信している。著書:10歳からのカラダ・性・ココロのいろいろブック(ほるぷ出版)、3から9歳ではじめるアクロストン式 「赤ちゃんってどうやってできるの?」、いま、子どもに伝えたい性のQ&A(主婦の友社)など 性について楽しく学ぶ、アクロストンさんの活動 ーー「性教育コンテンツ制作ユニット」ということですが、どういった活動をしているのでしょうか? 子どもや親子で参加できる性教育のワークショップや、保護者向け講座、学校での授業、本の執筆などですね。 今(※編集部注:取材時の2022年時点)、上の子が中学1年、下の子が小学5年ですが、上の子が産まれて少しした頃にスマホやタブレットが普及し始めました。 自分の調べ物をしていた時に�
もっと読む8月 5. 2022#コミュニケーション -
産婦人科医に聞く!不妊治療のこれからと課題とは?
2022年の4月から不妊治療が保険適用となったことを受けて、前回は不妊治療について、始めるタイミングや治療の選択肢についてお伝えしました。(不妊治療、いつから始める?どんな種類がある?) 今回は、不妊治療の今後の支援や助成金の見通し、課題を産婦人科医の柴田綾子先生にお聞きしました。 産婦人科医 柴田綾子先生 2011年医学部卒業。妊婦健診や婦人科外来のかたわら女性の健康に関する情報発信を行っている。著書に『女性診療エッセンス100』(日本医事新報社)など。 保険適用にならなかった不妊治療の選択肢 ーー今回保険適用にならなかった不妊治療の選択肢としては、どのようなものがありますか? 2022年4月の不妊治療の保険適用にあたって国内でもさまざまな議論があり、結局保険適用にならなかった治療法もあります。 たとえば、治療開始時に43歳以上の女性の不妊治療は保険適用されず、全額自費となりました。不妊治療にはこれまで各自治体が助成金を出していたのですが、今回の保険適用によって、今まで自治体の助成金を受けられていた43歳以上の方への補助がなくなってしまいました。43歳以上の方への助成金を復活させている自治体もありますが、あくまで一部に限られています。 また今回、一部の不妊治療クリニックでおこなっているけれども保険適用にならなかった中で「先進医療」と位置付けられている治療法
もっと読む7月 19. 2022##不妊 -
不妊治療、いつから始める?どんな種類がある?
2022年の4月から不妊治療が保険適用になったことで、不妊治療を受ける夫婦が増えてきています。不妊治療にはさまざまな種類の方法があり、どう選んでいいか分からないという方も多いのではないでしょうか。 今回は不妊治療について、始めるタイミング、治療の選択肢などを産婦人科医の柴田綾子先生にお聞きしました。 産婦人科医 柴田綾子先生 2011年医学部卒業。妊婦健診や婦人科外来のかたわら女性の健康に関する情報発信を行っている。著書に『女性診療エッセンス100』(日本医事新報社)など。 不妊治療を始めるタイミング ーー不妊治療を始めるタイミングはいつですか? まず「不妊」の定義なんですが、日本では、パートナーと性行為のタイミングを合わせたりして自分たちで1年間妊活しても妊娠できない状態のことをいいます。ただし、年齢によっても不妊治療を始めるのにオススメなタイミングは変わってきます。女性が30歳未満であれば、まずは1年間妊活してみて、それでも妊娠しないということであればクリニックを受診するのが一般的だと思います。 しかし女性が30歳を超えると、1年待っている間に妊娠率がどんどん下がってきてしまうので、6カ月ぐらい自分たちで妊活して妊娠しなかったら、不妊治療専門の病院を受診していただくのがオススメです。もしも40歳で妊活を始めるのであれば、すぐに専門の病院に行って不妊治療を始めたほうがよいと思います。これはあくまで一般的な目安であり、より早くに不妊治療や検査を受けても全く問題ありま
もっと読む7月 15. 2022##不妊 -
夫婦で読みたい!性の専門家が伝授する産後の夫婦生活のリスタート
「産後の夫婦生活に関する意識のズレの原因はホルモンバランスの変化だとよく言われますが、それよりも男性による家事育児の非協力度のほうが重大な影響を及ぼしているのではないかと思います」と語るのは、ラブライフアドバイザーのOliviAさん。えっ!家事や育児をどれだけやったかと産後の夫婦生活がつながっているの!?と思った方もいるかもしれませんね。夫婦で一緒にこの記事を読んで、産後の悩みを克服するために、OliviAさん、詳しく教えてください! 監修・話題提供 OliviA(オリビア )/ラブライフアドバイザー大学時代からセクシュアリティの調査を始め、2007年より女性・カップルに性生活の総合アドバイスを行う。日本と台湾で著書出版。日本の性の専門家として「VOGUE JAPAN」でも紹介される。フェムテック・セクシュアルウェルネス・セクシュアルプレジャーが専門分野。近著「セックスが本当に気持ち良くなるLOVEもみ」(日本文芸社)他。日本性科学会会員。 産後のセックスレスは男性側の家事育児へのコミット次第 ーー産後の夫婦生活のお悩みでよくあるケースはありますか? お悩み相談で多い�
もっと読む7月 5. 2022##不妊 -
パートナーと性についてオープンに話し合える関係性を築くには?
「パートナーと性の話ができている人はほんの一握り」なのだとライブライフアドバイザーのOliviAさんは言います。その一握りの人たちは仲がよく、性生活も充実しているそうです。どうしたらパートナーと性の話ができるような関係性を築けるのでしょうか?OliviAさんにたっぷりと教えてもらいました。 監修・話題提供 OliviA(オリビア )/ラブライフアドバイザー大学時代からセクシュアリティの調査を始め、2007年より女性・カップルに性生活の総合アドバイスを行う。日本と台湾で著書出版。日本の性の専門家として「VOGUE JAPAN」でも紹介される。フェムテック・セクシュアルウェルネス・セクシュアルプレジャーが専門分野。近著「セックスが本当に気持ち良くなるLOVEもみ」(日本文芸社)他。日本性科学会会員。 性についてオープンに話せるカップルは一握り ーー性についてきちんと話ができるカップルは、仲が良くて性生活が充実しているというイメージがありますが、そんなカップルはかなりレアな存在だそうですね 性生活のことについてきちんと話し合いができてコミュニケーションも取れているカッ�
もっと読む7月 1. 2022##不妊 -
子どもに「赤ちゃんはどこからくるの?」と聞かれたら?|家庭教育研究家 田宮由美先生
最近、子どもと仲の良いお友達に妹ができ「私も弟か妹が欲しい!」と言われた現役ママライター。 話の流れから「赤ちゃんはどこからくるの?どうしたらできるの?」という質問をされました。その時は「そうだねぇ。どこかなぁ、どうしてかなぁ…」という感じでごまかしてしまったのですが、これってどんな風に応えればよいのでしょうか?家庭教育研究家で家庭教育協会「子育ち親育ち」代表の田宮由美先生にうかがいました。 疑問を持つことを褒める 子どもは真っ直ぐですから、疑問に思ったことは何でも真っ直ぐ質問してきますね。まずは、子どもが「赤ちゃんはどこからくるの?」という疑問を持つことができたことを褒めましょう。 幼い子どもは、生物学的なことや医学的なことに興味を持って、「赤ちゃんはどこからくるの?どうしたら、できるの?」と尋ねているのではないでしょう。「弟や妹が欲しい」という気持ちから、質問しているのです。 「命の尊さ」を伝える この時期に伝えたいことは、「命の尊さ」についてです。一見、困ってしまう質問に思えますが、実は「命の尊さ」について、教えることができる良いチャンスなのですよ! 祖父・祖母から父・母へ受け継がれ、そして子どもたちへと大切に脈々と受け継がれ、つながっていく大切な命であること、そして、その大切な命を自分
もっと読む6月 29. 2022##悩み -
子どもの自尊感情を高める効果的な褒め方って?|家庭教育研究家 田宮由美先生
前回の記事では、ジェンダー平等を家庭で伝える大切さを取り上げましたが、自尊感情が低くなると色々なことがうまくいかなくなる、というお話がありました(子どもの自尊感情を高める効果的な褒め方って?)。自尊感情とはそもそも、どのような感情なのでしょうか?また、子どもの自尊感情を普段の生活の中で育む伸ばすにはどうすればいいのでしょうか?家庭教育研究家で家庭教育協会「子育ち親育ち」代表の田宮由美先生に、子どもの効果的な褒め方についてポイントをうかがいました。 子どもが頑張っている姿を認める 自尊感情とは、自分で自分を積極的に認め、自らの価値や存在意義を肯定できるような感情です。簡単に言うと、自分自身のことを好きだと思う感情です。 それを育むためには、まず周りの大人が、子どもの行動を認めてあげることが大切です。勉強でもスポーツでも遊びだって、どんなことでもいいです。子どもが頑張っている姿を認めてあげましょう。他者に認められることで、自分の存在を認めることができてくるんですよ。 認めてもらうことは、確かに大人でも嬉しいものですものね。それが成長過程にある子どもなら、なおさらだろうと思います! 「結果」だけでなく「過程」を褒める ですが、ひとつ気を付けてほしい�
もっと読む6月 27. 2022#コミュニケーション