トイレ
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「世界の女性や子どもが置かれている状況を知る」
パート13 〜世界のトイレ事情〜皆さんは、トイレがない生活を想像できるでしょうか。日本では、ほとんどの地域で家庭にトイレがあり、公衆トイレも設置されていますね。ショッピングセンターやビルの中にもトイレがあり、気兼ねなく使用することができます。でも、世界を見回すとトイレがあることが当たり前ではない地域があります。今回は、世界のトイレ事情や不衛生なトイレが健康に及ぼす影響などについてお話します。 1. 世界のトイレ事情 現在、世界の3人に1人はトイレがない状態だと言われています。ユニセフによると、2020年では36億人が安全で衛生的なトイレが使用できない状態です。(2017年のデータでは42億人)このうち4億9400万人はトイレがなく、屋外で用を足しています。(2017年では6億7300万人以上) そして、屋外排泄※1をしている人のうち92%が農村部に暮らしていることが分かっています。2000年以降、ユニセフをはじめ各国の国際協力によって、世界のトイレへのアクセスは改善されつつあります。しかし、都市部と農村部との格差は大きいままです。世界の人々のトイレの使用状況調査(2020)では、世界人口の54%(42億人)が安全に管理されたトイレ※2を、24%(19億人)が基本的なトイレを利用している一方で、残りの21%の方が清潔なトイレを使用できていません ※1 屋外排泄:道場、森、海岸、その他の屋外で排泄すること。 ※2 安全に管理されたトイレ:排泄物とほかが接触しないように分けられている。あるいは、別の場所に運ばれて安全で衛生的に処理される設備を備え、他の世帯と共有していない改善されたトイレのこと。基本的なトイレ:他の世帯と共有していない改善されたトイレのこと。 2. トイレがあるだけでは安心できない トイレがあり、利用できることは大切なことですが、それだけでは十分ではありません。排泄物が安全に処理できることも同じように重要です。屋外排
もっと読む10月 11. 2021#トイレ -
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「世界の女性や子どもが置かれている状況を知る」
パート6 〜安全な水【後編】〜前回は、安全な水とは何か、アフリカの水にまつわるエピソードを紹介しました(「世界の女性や子どもが置かれている状況を知る」パート5〜安全な水【前編】〜)。今回は、水くみは家事の一部であること、安全な水がない場合に起こりうること、安全な水が利用できない人々の現状、水くみにおけるその他の問題、私達にできることなどについてお話します。 1. 水くみは家事の一部 水がないと洗濯、食事、洗い物、水浴び(体の清潔)ができません。家族が使用する水を手に入れないと、たちまち生活に困ってしまいます。井戸やポンプなどで水が手に入るなら、まだ良いといえるでしょう。 なぜなら、雨不足や干ばつで井戸水が枯れてしまったり、きれいな水でなく濁っていることもあったりして、きれいな水が手に入らないことがあるからです。でも、手に入るならその濁っている水を使っていくしかありませんが、そこで何が起こるでしょうか。そうです。病気です。 2. 安全な水がなく病気になる 安全な水が手に入らない場合、下痢や皮膚病、寄生虫など病気になることがあります。手洗いができず、水浴びも難しいかもしれません。できたとしてもきれいな水ではない場合は、感染症にかかることがあります。安全でない水を飲んだ場合は、下痢になり小さな子どもでは下痢が続き脱水を起こして、死に至ることもあります。 水を煮沸して殺菌する習慣がなかったり、そのことを知らなかったりするかもしれません。殺菌方法を知っていても、煮沸するための薪がないこともあります。井戸を使用しているエリアでは、ガスなどのコンロを使用していることも少なく、木や炭を燃やして料理します。当然燃料にも費用がかかり、際限なく使えません
もっと読む7月 13. 2021#トイレ