パートナーシップ
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夫婦でも、子どもとも考えたい「性的同意」とは
「性的同意」という言葉を聞いたことはありますか? 性的同意とは、すべての性的な行為に対して、お互いが「その行為を積極的にしたいと望んでいるか」を確認することを指します。ここでいう「性的な行為」とは、性行為だけではなく、キスやハグ、手をつなぐ、ボディタッチや性的な会話や言動も含まれます。たとえお互い好き同士であっても、性的なコミュニケーションや会話の後で、モヤモヤしたり嫌な気持ちになったりしたとしたら、もしかしたら性的同意を大切にされていなかったことが原因かもしれません。 性的同意はなぜ大切? 人はだれでも自分の身体にだれがどのように触れるのかその人自身が決める権利があります。本人が望まない性的なことやふれあいをすることは、その人の境界線を侵害し、尊厳を傷つけてしまうことになります。大前提として性について、他の人の権利を尊重しつつ、安心してポジティブに楽しめるということは、誰もが当たり前に持つ権利であることを忘れずにいたいですね。 その一方で、「嫌よ嫌よも好きのうち」「女性は従順でいるのがいい」「誘われたら応じないのは男らしくない」といったことを多く見聞きしてきた人もいるかもしれません。このような社会的価値観の中で育つことは、相手にNOと伝えるのが難しいと感じることにもつながっています。 「空気を読まなくてはいけない」というプレッシャーや、性行為で気まずくなりたくないという思いを抱えている人も多く、気持ちをオープンに話すことに恥ずかしさを感じたり、相手にも口にしてほしくないという好みがあったりする人もいるかもしれません。 しかし、性的同意を理解し大切にすることで、お互いがいつも「ここまではOK/NG」といった境界線が守られ、自分らしく安心して過ごすことや相手との信頼関係を深めることにつながるのです。
もっと読む11月 24. 2023#コミュニケーション -
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性交痛の原因と解決に向けて一番大切なこと
近年、性交痛(セックスの時に感じる痛み)を訴える方が増えているようです。しばらく前までは、主に閉経を迎えた女性が感じるものと思われていましたが、それ以外の年代の方からも訴えが届くようになったのは、性交痛は増えているのでしょうか?「女性は耐えるものという認識が変わってきて訴えが顕在化したというのもありそうです。性交痛そのものが増えたわけではなく、『痛い』と表明する人が増えたと見ています」と語る産婦人科医で日本性科学会認定セックス・セラピストの早乙女智子先生に、ライフステージごとの性交痛の原因や解決のヒントを聞きました。 前回の記事はこちら「実は多い?性交痛の悩みとまず自分でできること」 監修・話題提供 早乙女智子/産婦人科医・往診専門医・認定セックスセラピスト 女性の健康を守るのに欠かせない「妊娠出産関連費用の無償化」を!女性の外陰部をないもののように扱ったり軽く考えたりすることに憤り、「会陰切開はおせっかい」に集約される女性の人権、健康、生き方に関する啓発活動を行ってきました。 ●月光会さおとめ智子ジェンダー政策研究会主宰●日本性科学会副理事長●世界性の健康学会(WAS)理事●神奈川県立足柄上病院 非常勤医師●Sola Clinic 非常勤医師
もっと読む11月 10. 2023#コミュニケーション -
実は多い?性交痛の悩みとまず自分でできること
性交痛ーー。セックスの時に感じる痛みのことです。性交痛を感じたことのある女性は、実は年代にかかわらずかなり多いという調査データもあります。診療や相談の経験から見えてきた性交痛のお悩みのリアルな声、自分でできる性交痛対策について、産婦人科医で日本性科学会認定セックス・セラピストの早乙女智子先生に聞きました。 監修・話題提供 早乙女智子/産婦人科医・往診専門医・認定セックスセラピスト 女性の健康を守るのに欠かせない「妊娠出産関連費用の無償化」を!女性の外陰部をないもののように扱ったり軽く考えたりすることに憤り、「会陰切開はおせっかい」に集約される女性の人権、健康、生き方に関する啓発活動を行ってきました。 ●月光会さおとめ智子ジェンダー政策研究会主宰●日本性科学会副理事長●世界性の健康学会(WAS)理事●神奈川県立足柄上病院 非常勤医師●Sola Clinic 非常勤医師 性交痛のお悩みのリアルボイス 今回、早乙女先生のご経験から、性交痛に関するよくある悩みの声を教えてもらいました。 前の彼氏の時は痛くなかった
もっと読む10月 27. 2023#コミュニケーション -
性科学から紐解く、心地よい性生活のヒント
パートナーシップの中でも、大切な性生活。パートナーと心地よい時間を過ごしたいと思っても、痛みがあってリラックスできなかったり、さらにはパートナーにも申し訳ない気持ちを持ったり、性行為自体に消極的になってしまったりする人も少なくありません。痛みには様々な理由がありますが、痛みを軽減し、お互いの満足につながるコツや知識があるそうです。産婦人科医で日本性科学会認定セックス・セラピストの早乙女智子先生に聞きました。(※本記事内では、便宜上、生物学的な男性を男性、生物学的な女性を女性と表現し、また身体の性が男女の組み合わせでの性行為を中心に解説しています。しかし、現実の性別のあり方は様々です。) 監修/話題提供 早乙女智子/産婦人科医・往診専門医・認定セックスセラピスト 女性の健康を守るのに欠かせない「妊娠出産関連費用の無償化」を!女性の外陰部をないもののように扱ったり軽く考えたりすることに憤り、「会陰切開はおせっかい」に集約される女性の人権、健康、生き方に関する啓発活動を行ってきました。 ●月光会さおとめ智子ジェンダー政策研究会主宰●日本性科学会副理事長●世界性の健康学会(WAS)理事●神奈川県立足柄上病院 非常勤医師●Sola Clinic 非常勤医師 性科学の視点で紐解ける性の悩みとは? セックス�
もっと読む10月 20. 2023#コミュニケーション -
パートナーとのすれ違い、なぜ起こる?どう対策する?
夫婦のよくある悩みに、「パートナーとのすれ違い」があります。すれ違いはどうして起こるのか、回避するにはどうすればいいのか、こんなすれ違いの場合はどう考えて対応したらいいの?をまとめました。 執筆 柳田正芳 「誰もが自分は自分に生まれてよかったと思える世界」を作るために「どこに行っても性の健康を享受できるように社会環境をアップデートすること」を目指す性の健康イニシアチブの代表。2002年から国内外の性教育、性科学の様々な活動に参加してきたほか、思春期保健や両親学級などの活動も経て現在に至る。プロフィールサイトはこちら 夫婦がすれ違う原因の多くは、お互いに思っていることのすり合わせ不足 私は、「夫婦のコミュニケーション」について考えるワークショップの講師として、もうすぐ子どもが生まれてくるというタイミングに差し掛かった夫婦延べ1,000組以上と会い、話を聴いてきました。 多くの夫婦との出会いを通じて感じていたことがあります。それは、よくある夫婦のすれ違いの原因は、お互いの思っていること・考�
もっと読む1月 27. 2023#コミュニケーション -
SNS時代に男性が抱える生きづらさとは?
これまで、可視化されることや、気に留められることがほとんどなかった「男性の生きづらさ」。SNSでも男女間の不平等や格差の話題において、「女性のほうが不利な立場に置かれているのだから、男性の生きづらさなんてないでしょう」という見方もありますが、男性が自らの生きづらさに向き合うことで、男女の不平等や格差の解決への一歩になるのではないかという考えもあるようです。文筆家の清田隆之さんに伺いました。 監修・話題提供 清田隆之 文筆業、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。「恋愛とジェンダー」をテーマに様々な媒体で執筆。著書に『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)『自慢話でも武勇伝でもない「一般男性」の話から見えた生きづらさと男らしさのこと』(扶桑社)など。新刊『どうして男はそうなんだろうか会議――いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと』(澁谷知美さんとの共編著/筑摩書房)が発売中。Twitter→@momoyama_radio 昔からあった問題がSNSにより注目されやすくなってきた ――男性が女性に対して差別的なことを言って炎上したり問題になったりすることが少なくないように思うのですが、最近の事例や傾向などはあるでしょうか? 昨�
もっと読む11月 28. 2022#コミュニケーション -
産婦人科医に聞く!不妊治療のこれからと課題とは?
2022年の4月から不妊治療が保険適用となったことを受けて、前回は不妊治療について、始めるタイミングや治療の選択肢についてお伝えしました。(不妊治療、いつから始める?どんな種類がある?) 今回は、不妊治療の今後の支援や助成金の見通し、課題を産婦人科医の柴田綾子先生にお聞きしました。 産婦人科医 柴田綾子先生 2011年医学部卒業。妊婦健診や婦人科外来のかたわら女性の健康に関する情報発信を行っている。著書に『女性診療エッセンス100』(日本医事新報社)など。 保険適用にならなかった不妊治療の選択肢 ーー今回保険適用にならなかった不妊治療の選択肢としては、どのようなものがありますか? 2022年4月の不妊治療の保険適用にあたって国内でもさまざまな議論があり、結局保険適用にならなかった治療法もあります。 たとえば、治療開始時に43歳以上の女性の不妊治療は保険適用されず、全額自費となりました。不妊治療にはこれまで各自治体が助成金を出していたのですが、今回の保険適用によって、今まで自治体の助成金を受けられていた43歳以上の方への補助がなくなってしまいました。43歳以上の方への助成金を復活させている自治体もありますが、あくまで一部に限られています。 また今回、一部の不妊治療クリニックでおこなっているけれども保険適用にならなかった中で「先進医療」と位置付けられている治療法
もっと読む7月 19. 2022##不妊 -
不妊治療、いつから始める?どんな種類がある?
2022年の4月から不妊治療が保険適用になったことで、不妊治療を受ける夫婦が増えてきています。不妊治療にはさまざまな種類の方法があり、どう選んでいいか分からないという方も多いのではないでしょうか。 今回は不妊治療について、始めるタイミング、治療の選択肢などを産婦人科医の柴田綾子先生にお聞きしました。 産婦人科医 柴田綾子先生 2011年医学部卒業。妊婦健診や婦人科外来のかたわら女性の健康に関する情報発信を行っている。著書に『女性診療エッセンス100』(日本医事新報社)など。 不妊治療を始めるタイミング ーー不妊治療を始めるタイミングはいつですか? まず「不妊」の定義なんですが、日本では、パートナーと性行為のタイミングを合わせたりして自分たちで1年間妊活しても妊娠できない状態のことをいいます。ただし、年齢によっても不妊治療を始めるのにオススメなタイミングは変わってきます。女性が30歳未満であれば、まずは1年間妊活してみて、それでも妊娠しないということであればクリニックを受診するのが一般的だと思います。 しかし女性が30歳を超えると、1年待っている間に妊娠率がどんどん下がってきてしまうので、6カ月ぐらい自分たちで妊活して妊娠しなかったら、不妊治療専門の病院を受診していただくのがオススメです。もしも40歳で妊活を始めるのであれば、すぐに専門の病院に行って不妊治療を始めたほうがよいと思います。これはあくまで一般的な目安であり、より早くに不妊治療や検査を受けても全く問題ありま
もっと読む7月 15. 2022##不妊 -
夫婦で読みたい!性の専門家が伝授する産後の夫婦生活のリスタート
「産後の夫婦生活に関する意識のズレの原因はホルモンバランスの変化だとよく言われますが、それよりも男性による家事育児の非協力度のほうが重大な影響を及ぼしているのではないかと思います」と語るのは、ラブライフアドバイザーのOliviAさん。えっ!家事や育児をどれだけやったかと産後の夫婦生活がつながっているの!?と思った方もいるかもしれませんね。夫婦で一緒にこの記事を読んで、産後の悩みを克服するために、OliviAさん、詳しく教えてください! 監修・話題提供 OliviA(オリビア )/ラブライフアドバイザー大学時代からセクシュアリティの調査を始め、2007年より女性・カップルに性生活の総合アドバイスを行う。日本と台湾で著書出版。日本の性の専門家として「VOGUE JAPAN」でも紹介される。フェムテック・セクシュアルウェルネス・セクシュアルプレジャーが専門分野。近著「セックスが本当に気持ち良くなるLOVEもみ」(日本文芸社)他。日本性科学会会員。 産後のセックスレスは男性側の家事育児へのコミット次第 ーー産後の夫婦生活のお悩みでよくあるケースはありますか? お悩み相談で多い�
もっと読む7月 5. 2022##不妊 -
パートナーと性についてオープンに話し合える関係性を築くには?
「パートナーと性の話ができている人はほんの一握り」なのだとライブライフアドバイザーのOliviAさんは言います。その一握りの人たちは仲がよく、性生活も充実しているそうです。どうしたらパートナーと性の話ができるような関係性を築けるのでしょうか?OliviAさんにたっぷりと教えてもらいました。 監修・話題提供 OliviA(オリビア )/ラブライフアドバイザー大学時代からセクシュアリティの調査を始め、2007年より女性・カップルに性生活の総合アドバイスを行う。日本と台湾で著書出版。日本の性の専門家として「VOGUE JAPAN」でも紹介される。フェムテック・セクシュアルウェルネス・セクシュアルプレジャーが専門分野。近著「セックスが本当に気持ち良くなるLOVEもみ」(日本文芸社)他。日本性科学会会員。 性についてオープンに話せるカップルは一握り ーー性についてきちんと話ができるカップルは、仲が良くて性生活が充実しているというイメージがありますが、そんなカップルはかなりレアな存在だそうですね 性生活のことについてきちんと話し合いができてコミュニケーションも取れているカッ�
もっと読む7月 1. 2022##不妊 -
ビックイベント時の夫婦喧嘩、どう対応する?
「せっかく幸せな結婚式のはずなのに、いざ準備が始まると喧嘩ばっかり…」 「マイホームを買いたいんだけど、毎度毎度意見が食い違って喧嘩になる…」 結婚式やマイホームの購入は、夫婦にとってあこがれのイベントですよね。しかし、一生に一度、かつ大金がかかるせいか、このようなビッグイベントの時に相手の本性や本音が見えて、喧嘩になるケースが多いのではないでしょうか。かく言う私も、結婚式準備とマイホーム検討のタイミングでは妻と大喧嘩を繰り返していました。 本記事では、数々の夫婦喧嘩を乗り越えた私が、人生のビッグイベント時に喧嘩をしてしまった原因と対策をお伝えします。ぜひ参考にしてみてくださいね。 人生のビッグイベントには喧嘩がつきもの⁉ 身も蓋もないタイトルですが、人生のビッグイベントでは喧嘩が発生することが多いです。なぜ、幸せなイベントにも関わらず喧嘩が発生してしまうのでしょうか。 経験したことのないような大金がかかるというプレッシャー まずは、経験したことのないような大金を使わなければならないことによるプレッシャーです。例えば結婚式では、300万円以上のお金がかかるのが一般的です。潤沢な貯金があり、一度に払えれば良いですが、数百万円をポンと払える若い夫婦は珍しいのではないでしょうか。両親にお金を工面してもらう人も少なくありません。このような大金がかかるゆえに、「絶対に失敗したくない」という心理が働き、感情的になったり、ピリピリしたりする夫婦が多いようです。 「一�
もっと読む7月 27. 2021#コミュニケーション -
妊娠したらどうなる?パートナーと知りたい妊娠中の変化
「妊娠中、妻の心身に変化が起きている。どうやらお腹が大きくなるだけではなさそう…」 「つわりって、気持ち悪くなるだけじゃないの…?」 「こんなにつわりが辛いのに、全然わかってくれない…」 女性は妊娠すると、心身共に大きく変化します。精神的に不安定になる人もいれば、ひどいつわりが原因で生活すらままならない人もいます。 しかし、多くの男性は妊婦についての知識は少ないのではないでしょうか。知識が乏しいと、よかれと思ってやったことがかえって迷惑だったり、不用意に相手を傷つけたりすることもあるでしょう。つまり知識不足は、不要なトラブルを引き起こしかねないのです。 本記事では、妊娠した女性に訪れる心身の変化について、なかなか男性が気づきにくい部分も含めてお伝えします。私は現在一児の父ですが、妻が妊娠するまではつわりがどんなものか、妊婦生活がどんなものか、全くわかりませんでした。不用意な言動で何度も喧嘩になり、妻に余計な負担をかけてしまったことを後悔しています。夫婦間のトラブルを避け、妊娠期間中を穏やかに乗り越えるために、妊娠中の女性の心身の変化について夫婦間に事前に勉強しておきましょう。ぜひ私の経験を反面教師にしてくださいね。 トイレが近くなる まずは、トイレが近くなるという点です。お腹が大きくなると膀胱が圧迫され、頻尿になるケースが多いのです。私は妻が妊娠するまで、この事実を全く知りませんでした。それでは、頻尿がもたらす悪影響について見ていきましょう。
もっと読む5月 21. 2021#セルフケア