ドイツでは当たり前!?月経カップで快適な生理期間を

ツキ

ナミちゃん、月経カップって知ってる?

ナミ

何それ、初めて聞いた!月経の時に使うの?

ツキ

そうそう、最近日本でも知られ始めた生理用品なんだよ。

ナミ

ナプキンやタンポンとどう違うのか、知りたい!

皆さんは「月経カップ」という言葉を聞いたことがありますか?
日本でも2015年頃から「海外に住んだことがある人」などの中で話題になり始め、2016年に日本でもようやく「医療機器」として正式に認可され、2020年頃からはドラッグストアなどでも気軽に手に入れられるようになりました。

そんな「月経カップ」ですが「環境問題に興味がある」「海外に縁が深い」という方には馴染みが強いと思いますが、現在の日本では「何それ、初めて聞いた」という方も少なくないのでは、と思います。

今回はそんな「月経カップ」について簡単にですが、説明していきます!

生理用品といえば「生理用ナプキン」「タンポン」「布ナプキン」などが有名ですが、そこに「月経カップ」も取り入れ、自分に合うものを利用して、快適な生理期間を過ごして頂きたいです!

  • 「月経カップ」のメリット
    血がモレない・におわない
    かゆくない
    ゴミの軽減により環境に優しく、経済的
  • 「月経カップ」のデメリット
    慣れるまでは装着が難しい
    お手入れに手間を感じる人もいる
    TSS(トキシックショック症候群)の可能性がある

「月経カップ」って何なの?

「月経カップ」と聞くと全くイメージできない方もいらっしゃるのでは、と思いますが、簡単に説明すると、生理中に腟に挿入するシリコン製のカップのことです。

簡単に言うと「タンポンのシリコン版」をイメージしていただければ良いのではないでしょうか。

しかし「タンポン」は綿が経血を吸収する一方で「月経カップ」は「シリコン製のカップ」が経血をカップの部分に溜めておく構造をしています。

また「シリコン製」ですので、ゴムのような素材をしており、「自分のお気に入りの色のカップ」などを見つけると「憂鬱になりがちな生理期間を楽しむことが出来る」ようになることも・・・!

欧米の女性は「月経カップ」愛用者が多いです!

元々アメリカで1930年代に発案された「月経カップ」ですが、当時は戦時中でしたのであまり流行らず、その後も1980年代後半から改良が続けられ、一般的に知られるようになったのは2000年以降なようです。

アメリカやヨーロッパ・カナダなどの欧米諸国には愛用者が多いようで、特に「環境問題」に意識の高い「ドイツ」では広く知られているとのこと・・・・
なぜなら、「月経カップ」はシリコン製であり、洗って消毒すれば何度も使うことが出来ますから、とにかく「エコ」なのです!

ドイツの方は「環境問題」に意識が高い方が多く、使い捨てでない点からも「月経カップ」が大人気となっています!

「月経カップ」のメリットは!?

月経カップのメリットを見ていくことにしましょう!

  • 血がモレない・におわない
    プールもスポーツも温泉にも入ることが出来ます!
  • かゆくない!
    ナプキンやタンポンが原因のこすれやかぶれもなくなります。
  • ゴミの軽減により環境に優しく、経済的!

洗浄と消毒により何度も使うことが出来ます。

基本的には一度の装着時間は最長8~12時間までと言われており、出欠が少ない日であれば朝装着したら、夜まで大丈夫なこともあります。

また、生理中は「経血がモレてしまわないか」と思い、思うようにオシャレをすることができず、ストレスを溜める方も多いようですが、そんな心配もなくなりますし、水泳だって温泉旅行だってできますし、また「なかなかトイレに行くことが出来ない」時などにも月経カップをうまく使いこなせば、快適に過ごすことができます。

「タンポン」も似たような商品ですが、タンポンの装着は8時間以内とされています。また、タンポンは経血以外の水分なども吸収してしまうため、長時間利用すると腟内が乾燥して痛みが発生してしまうほか、黄色ブドウ球菌の産生する毒素が原因で起こる「トキシックショック症候群」を引き起こす危険性もあります。

「タンポン」は紐が邪魔であると感じる方もいらっしゃるようで、その点「月経カップ」は装着するのみですので、非常に便利です。

月経カップであれば、出血量が少ない日であれば最長8~12時間の装着が可能ですので、忙しくて交換する時間が撮れないときや、夜に熟睡したい際などにも便利であると言われています。
(月経カップでも、しっかりと煮沸消毒し、きれいな状態で使わないと、もちろん時シックショック症候群などを発症してしまう可能性がありますので、注意は必要です。)

「月経カップ」のデメリットは!?

では一方で「デメリット」に関しても見ていくことにしましょう。

  • 慣れるまでは装着が難しい
    独特な装着方法ですので、慣れるまでは装着するのが難しく、また、外す時に経血がこぼれてしまうなどの問題があるようです。
    大抵2-3回の生理で慣れるようですが、慣れるまでは装着の練習をする必要があります。
  • お手入れに手間を感じる人もいる!
    月経カップの使用後は、汚れをとってきれいにしておく必要がありますが、これを「面倒」だと感じる方もいらっしゃるようです。
  • TSS(トキシックショック症候群)の可能性がある
    先程も書きましたが、タンポンと同様に12時間を越える装着には注意が必要です。

また、メーカーでは4-6時間に一度溜まった月経血を捨てて使用することを推奨しています。

月経カップってどうやって使うの!?

簡単にですが「月経カップ」の使い方をご紹介させていただきます。

  1. 初めて使用するときに煮沸消毒をする
  2. 腟に挿入する前に手をきれいに洗う
  3. 腟の中にカップを装着する
  4. (使い終わったら)月経カップを取り出す
  5. 経血を捨て、カップをきれいに洗う

生理中は1〜5を繰り返す。

装着や外す際にはコツが必要ですが、慣れれば非常に簡単です。

もちろん「経血の多い日だけ月経カップにして、その他の日はナプキンにする」「夜に経血がモレたら嫌なので、夜だけ月経カップを使う」など、他の生理用品との併用も可能ですので、色々と工夫して自分に合うパターンを見つけて頂けたらと思います!

以上、簡単でしたが「月経カップ」に関してご紹介させていただきました。

いかがでしょうか?

現在では、生理用ナプキンをなかなか手に入れることができないアフリカや発展途上国の女性に対して月経カップを寄付するなどの動きも出ており、少しずつですが「新しい生理用品」として「月経カップ」が認められつつあります。

また、以前は「欧米人向け」の商品が多く、欧米人に比べて少し体型が小柄な「アジア人」に合うサイズの月経カップが売られていなかったのですが、2017年ころから台湾などで開発が進み、今では「アジア人向け」の月経カップも出ており、以前よりも月経カップが使いやすくなりました。

うまく利用すれば、10代の女性でもしっかりと安全に使うことができますので、部活動などの不快感を軽減させることができますね。

色々な生理用品が出ていますので「使い捨てナプキン」だけではなく、他の製品も取り入れることにより「快適な生理ライフ」を楽しんでもらえたら、と思います!

この記事を書いた人

ツキとナミ運営事務局

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